Mozillaが6月にリリースした「Firefox Translations」が、Ctrl.Blogに紹介されたことで、海外で話題になっています。
Firefox Translationsは現在、Firefoxの拡張機能、もしくはWebアプリとして試してみることができます。最も大きな特徴はオフラインで動作すること。これにより、高速に翻訳が行われるだけでなく、プライバシーも完全に保護されます。
オンライン翻訳サービスは、翻訳しようとする文章を一旦事業者側に送信する必要があるため、プライバシー上の懸念が付きまといます。翻訳した文章が、ユーザーの興味や関心を特定するために利用されるかもしれません。
Firefox Translationsはこうした懸念に対する一つの解決策になりえます。現在のFirefox Translationsがサポートしている言語は8つのみで、翻訳の方向も限定されていますが、現在のコンピューティングを取り巻くプライバシーの問題に真正面から対処しようとする動きとして注目すべきものでしょう。
このプロジェクトは、欧州連合(EU)の研究助成金によって開発されました。圏内に数十の言語を抱え、プライバシー保護を重視するEUとしては、この取組みは非常に有用なものと言えるでしょう(筆者としては、日本語への対応も待ち遠しく感じます)。
EU Horizon 2020 funding brings on-device translations to Firefox. Good. https://t.co/Rph2P6xzyO
— Erik Kannike (@erikkannike) July 11, 2022
[EUホライズン2022](https://ec.europa.eu/research/participants/data/ref/h2020/other/hi/h2020_intro_en_jp.pdf)の助成金が、Firefoxにオンデバイス翻訳をもたらした。いいね。
— Erik Kannike (@erikkannike) 7月11日, 2022年