2021年8月25日、Linuxは30周年を迎えた。
1991年8月25日にリーナス・トーバルズは、Usenetのニュースグループ comp.os.minixで、単なる趣味でOSを開発中だと発表した。
それから30年がたった現在、Linuxはありとあらゆるところで使われている。
Google、Facebook、Wikipediaなど、主要なWebサイトのほとんどがLinuxで動いている。
それはクラウドでも同じで、MicrosoftのAzureでは、最も人気のあるOSはLinuxである。
スーパーコンピュータについても、世界最速の500台のスーパーコンピュータのすべてがLinuxを搭載している。
また、世界で最も使用されているOSであるAndroidの心臓部には、Linuxカーネルが使われている。
しかし、メインストリームのデスクトップユーザーに浸透していない一面もある。
StatcounterのデータではWindows(72.97%)やOS X(15.4%)に比べ、Linux(2.38%)とシェア率は低い。
GoogleのセキュリティおよびLinuxカーネルエンジニアであるキース・クックは、The Registerに次のように述べている。
「今日のインターネットのエコシステムにおいて、Linuxがいかに重要であるかは、いくら強調してもし過ぎることはありません。Linuxは、私たちが毎日使っているスマートフォンから国際宇宙ステーションまで、あらゆるものに搭載されています。インターネットに依存することは、Linuxに依存することなのです」
Linuxの成功は驚異的だが、もっと良くなる可能性もある。
Googleのオープンセキュリティチームは、Linuxのセキュリティは十分ではなく、少なくとも100人以上のエンジニアが必要だと主張している。
キース・クックはLinuxの次の30年のためには、テック業界が一丸となってセキュリティに取り組み、メンテナンスやテストに多くのリソースを提供することが必要だと主張している。
Red HatのLinuxエンジニアリング担当VPであるマイク・マクグラスもセキュリティ担当者を増やせば解決するということではないとしつつも、今後セキュリティがプロセスの中心になるだろうとしている。