数値解析ソフトウェアのMATLABは、プログラミング言語のPythonよりも、リサーチにおいて役立ちますか？

CRANK

杉山様がMATLABの欠点を丁寧に説明してくださいましたので、私はあえて利点を書きたいと思います（というか利点がなかったら売り物になりません）。先に私なりの結論を申し上げますと、「数値線形代数をやるならMATLAB、そうでないならPython」となります。そもそもMATLAB (MATrix LABoratory)は（数値線形代数の分野で有名な）Cleve Moler 先生率いるMathworks社が開発した言語です。書きやすさを重視した言語であり、（名前が示す通り）行列（及びベクトル）が扱いやすい言語です。この特性を生かしたのが数値線形代数＆区間演算ライブラリINTLABです。INTLABは連立方程式や固有値問題などを精度保証付きで難なく解くことができる他、行列の正定値性を判定する関数「isspd」までも搭載しています。このようにMATLABは数値線形代数の分野で広く使われているのです。さらにMathworks社は機械学習・AIにも使えると宣伝しています。ですが杉山様がご指摘なされた「高価、プロプライエタリ」などの欠点があります。（他にも、MATLABは動作が遅いなどという批判もあります）。それは数値線形代数の研究者たちもよくわかっていることであり、INTLABもVersion 9 からGNU Octave （…