江﨑浩 東大教授「インターネットの遺伝子が広がり、デジタルとリアルの逆転経済へ」
DRANK

――デジタルトランスフォーメーションの重要性が盛んに叫ばれ、企業は今、デジタル化に必死に取り組もうとしていますが、その先には「デジタルとリアルの逆転経済」が到来すると、江﨑先生はおっしゃっています。サイバー空間が主役で、実空間が脇役のシステムになる「サイバーファースト、フィジカルセカンド」の世界です。江﨑現在よくあるIoTは、実空間のコピー(デジタル化)を行い、そのうえで実空間をコントロールしようという枠組みを、基本的には超えてはいません。依然として、実空間のほうから考えているわけです。しかし、こうした「フィジカルファースト」から、サイバー空間を前提に実空間のシステムを再定義する「サイバーファースト」へと逆転しつつあります。――詳しく教えてください。江﨑「サイバー空間で全部設計して、実空間に“プリントアウト”すればいい」というのがサイバーファーストの考え方です。デジタルですから、実空間への“出口”を作っておけば、いつでも必要なところに出力できます。実空間のモノは遅いんですよね。時速50kmくらいのスピードでしか運ぶことができない。ところがデジタルにすると、光速で移動できるようになります。モ…

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