愛は隔離を超える。ニューヨーク発、ドローンが結んだリモートラブストーリー

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  • author Kaori Myatt
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愛は隔離を超える。ニューヨーク発、ドローンが結んだリモートラブストーリー
Photo: @maxwellswift

かわいすぎてキュン死しそう。

ここのところ欧米では外出禁止の規制が厳しい地域があり、家から出ると警察に呼び止められたリ罰金を科せられたりする都市や国まであります。みんな狭いアパートや家にこもりっきりで、仕事もできない人はヒマを持て余しています。

現在全米でももっとも新型コロナウイルスの感染者数が多い、ニューヨークもそのひとつ。そんな隔離状態の中で生まれたラブストーリー。一部始終はTiktokでもTwitterでも見ることができます。

屋上で芽生えた恋

ニューヨークはブルックリンのアパートに住むジェレミー・コーエンくんはフリーのカメラマン。ツイートは初めて雑誌の表紙に採用された喜びのツイート。スレッドにはニューヨークでの隔離された今の生活を屋上から撮影している様子も。

ウェブサイトのプロフィールを見ると人物写真を主に撮影するカメラマンのようです。コアラのぬいぐるみをニューヨーク中にばらまいてオーストラリアの森林火災の認知度を高めて募金をつのったり、バレンタインデーに「LAST MINUTE LOVERS」と題して恋人に逢いに行く男たちのプレゼントを抱えたうれしそうな顔のショットをコレクションしたり、なんだか楽しそうだけどマジメな人物像が見えてきます。なかなかナイスガイ。

でも2月4日のFacebookの投稿にはAmazonの新しいデートサイトにセルフィー写真をアップしてたりして、バレンタインを前に彼女探しに、ちょっと本腰いれてた様子が見て取れます。

そんなジェレミーくんにとって、ブルックリンのアパートの一角でひとりぽっちの外出禁止はキツイ。窓を何気なく除くと、屋上で元気に踊る女の子にひと目ぼれ...。それがこの恋の始まり。

屋上で踊っていたのは、こちらのトリーちゃん。

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ガジェット大活躍

そして使っていたのはこのカメラ。ソニーのアルファだそうです。

使用したドローンは「DJI mavic」。

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Photo : Jeremy Cohen

ブルックリンのアパートの屋上で一人ダンスをしていたトリーちゃん。遠くから「なかなか可愛いじゃん」と眺めてるだけですまさないのが、ジェレミーくん。さっそくドローンを使って携帯の番号を飛ばします。そしてなんとワインディナーにこぎつけます。ただし各自の屋上でスマホの画面で会話しながらの隔離ディナー

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ソーシャルディスタンス・デート

プレゼントの花束を持ってさっそく彼女に会いに行くのですが、コロナウイルスに感染していてうつしたら大変なのでバルーンに入っていくことにします。

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当然職務質問...。

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Photos by @maxwellswift

難関を乗り越えてやっと彼女に会えます。

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Photos by @maxwellswift

パート1から3を続けてみるにはこちら。

ツイートは今の時点で36万1000件のいいねと3500以上のコメントがついています。

写真の提供をお願いしたら「このラブストーリーのおかげで180度人生が変わったよ。コロナウイルスで大変なこの世の中に、こんなポジティブなこともあるんだってことを世界に知ってもらえてうれしい」とにこやかにメールで送ってくれたジェレミーくん。「今はクリエティブにいろんな形で愛すべき人を見つけることができる時代。いろんなテクノロジーがあるんだから、それを意外な形で使うことで人と人がつながれたりする」ととことんポジティブな回答をくれました。隔離されてるからこそテクノロジーを使って彼女を探すなんて、現代のロマンスですね。

トリーちゃんとはまだ続いてるの、と聞いたら、今度3回目のデートをする約束をしているとか。やっぱり3回目もソーシャルディスタンスをとるんでしょうか。一刻も早く素敵なレストランで、一緒に顔と顔を合わせてワインディナーができる日が来ることをお祈りしています。