「Apache Groovy 3.0」リリース、多数の新機能を導入

 The Apache Groovyチームは2月10日、Javaプラットフォーム向けの動的型付け言語「Apache Groovy 3.0.0」を公開した。新たなメジャーリリースとなり、多くの新機能が導入されている。

 Apache GroovyはJava仮想マシン上などで動作するバイナリを出力できるオブジェクト指向プログラミング言語。Javaとの親和性が高く、かつさまざまな言語の機能を取り入れている点が特徴。多機能ながら学習しやすく、Javaとの統合も用意であり、ドメイン固有言語としての利用にも適しているという。

 Apache Groovy 3.0は2012年に公開されたバージョン2以来のメジャーリリース。バージョン2.5から合計で500以上の新機能、機能強化、バグ修正が加わったという。

 3.0の最大の特徴は、新しいパーサー「Parrot」(開発コード)の導入。デフォルトで有効となっているが、システムプロパティから無効にすることも可能だという。Parrotはこれまでのパーサーと比較して柔軟性とメンテナンス性に優れ、さらにJava風の配列初期化やラムダ文法といった多数の新たな文法も利用可能となった。

 また、Groovyが独自に持つモジュールをJava Platform Module Systemに準拠させるための作業として、一部のクラスで「古いパッケージ名を持つ非推奨のクラス」と「新しいパッケージ名を持つ新しいクラス」の2つが提供されるようになった。現状ではJDK9以上でモジュールパスではなくクラスパスを加える必要があるが、次期版となるGroovy 4に向けてマイグレーションプロセスを開始する。

 GDK(Groovy JDK)も強化し、約80もの新しい拡張手法が加わった。このほかにも多数の機能強化が加わっている。

Apache Groovy
https://groovy-lang.org/