「Windows 7」「Windows Server 2008」向け「SHA-2」対応のアップデートがリリースへ

Mary Jo Foley (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2019-02-19 11:14

 Microsoftは米国時間2月15日、Windowsサポートページにおいて、「Windows 7」および「Windows Server 2008」のユーザーが2019年7月16日以降にも「Windows Update」を受け続けるには、同日までに「SHA-2」のコード署名のサポートをインストールしておく必要があると発表した。

SHA-2
提供:Getty Images/iStockphoto

 Windowsのアップデートでは、「SHA-1」とSHA-2という2つのハッシュアルゴリズムを併用してその真正性を保証している。しかし、SHA-1のアルゴリズムの「弱さ」を理由に、MicrosoftはWindowsのアップデートではよりセキュアなSHA-2アルゴリズムのみを使用していくと以前に述べていた。今回の発表によると、「Windows 7 SP1」および「Windows Server 2008 R2 SP1」「Windows Server 2008 SP2」を稼働させている顧客は、2019年7月までにSHA-2形式のコード署名のサポートをインストールしておく必要があるという。

 Microsoftは、これらのOSをSHA-2に対応させるためのスタンドアロン型アップデートのリリース日程を公表している。3月12日には、Windows 7 SP1およびWindows Server 2008 R2 SP1向けにSHA-2コード署名をサポートするためのスタンドアロン型アップデートがリリースされる。また同日には「Windows Server Update Services(WSUS)3.0 SP2」向けのスタンドアロン型アップデートもリリースされる。

 さらに4月9日には、Windows Server 2008 SP2向けにSHA-2コード署名をサポートするためのスタンドアロン型アップデートがリリースされる。

 そして、6月18日に予定されている「Windows 10」のバージョン1709および1803、1809と、「Winows Server 2019」に対するアップデートでは、SHA-1/SHA-2という2種類のコード署名ではなく、SHA-2のみでの署名となる。なお、これらOSのユーザーは特別な処理を行う必要はない。

 詳細なアップデートスケジュールは、Microsoftのサポートページに記載されている。

 SHA-1は、米国家安全保障局(NSA)によって設計され、SSL証明書や、暗号化通信、ソースコードのバージョン管理システムなどで用いられてきている。SHA-2はSHA-1をベースに改良されているが、ハッシュ値の長さが異なり、セキュリティ強度が大幅に向上している。Microsoftは2017年以降、SHA-1による証明書を利用するウェブサイトへの「Microsoft Edge」や「Internet Explorer」でのアクセスをブロックするようになっている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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