みんなのケータイ

Surface Goをタブレットとして活用するために便利な3つのキーボード

 以前の原稿でも書きましたが、現在愛用中のSurface Go LTE Advancedは小型PCとしての利便性はもちろんのこと、モバイル環境におけるタブレットとしての使い勝手を追求しています。同時に購入した「Signature タイプ カバー」も、いつも装着しているとついPCとして使ってしまいがちなため、最近では本体とキーボードを別々に持ち歩き、まずはタブレットの状態で使いはじめるように心がけています。

 WebサイトやSNS、前回紹介した電子書籍のように閲覧中心の使い方であれば、タブレットとして使ってもさほど困ることはありませんが、文字を入力したり、画面を操作するときには多少工夫をするとより使いやすくなります。そこで今回はSurface Goをタブレットとして活用するために便利な3つのキーボードをご紹介します。

濁音や促音も1フリックで入力できる「カーブフリック」対応の10キー

 Surface Goを初めとするWindows 10搭載のタブレット端末では、タッチ操作で入力できるソフトウェアキーボードが用意されており、タイプ カバーなどの物理キーボードが装着されていない状態で文字入力エリアをタッチすることで利用できるようになります。ただし、このキーボードは標準ではQWERTY配列となっており、両手を使えるシーンならいいのですが、片手で操作するにはやや不便です。

歯車アイコンから一番上の列、左から3番目のアイコンをタッチして10キー配列に切り替え
カーブフリック対応の10キー

 そんな時のために用意されているのがMicrosoft IMEの10キーモード。キーボード左上歯車アイコンをタッチして10キー配列を選ぶと、フリック入力が可能な10キーで文字入力が可能になります。キーボードの表示位置はタッチで好きなところに変えられるので、利き手にかかわらず片手での文字入力が飛躍的に楽になります。

 フリック入力と書きましたが、Windows 10のフリック入力は正式には「カーブフリック」です。カーブフリックはWindows Phoneなどにも搭載されていた入力方法で、濁点や半濁点などの入力も1タッチで入力できる、フリックの発展系とも言うべき入力方法。Windows Phoneを使っていた頃にカーブフリックを愛用していたため、OSは違えど久々に使うカーブフリックは「帰ってきた」感があります。

 慣れるまでは時間がかかりますが、基本的に「文字を入力してから時計回りが濁点、反時計回りが半濁点および促音」となっているので、フリックに慣れている人なら少し練習すると身につくでしょう。濁点や半濁点のためにボタンをタップする一手間を省けるだけでなく、濁点と半濁点を意識して使い分けられるので文字の入力精度も上がる、とても実用的なフリック入力です。

 なお、この機能は標準搭載されている「Microsoft IME」の機能で、筆者が普段使っているATOKでは利用できません。そのため物理キーボード装着時はATOK、タッチ操作の時はMicrosoft IMEと切り替えて使っています。

PCすべてのキーがタッチ入力できるスクリーンキーボード

ファンクションキーやCtrl、AltといったPCのキーがすべて操作できるスクリーンキーボード

 なお、標準のタッチキーボードは最低限のキー配列となっており、PC操作時に使われるファンクションキーやFnキーといったキーがありません。どうしてもファンクションキーがタッチ操作で使いたい、という時に役立つのが「スクリーンキーボード」機能です。

 タッチ操作で文字を入力できるという点ではタッチキーボードと変わりませんが、一番の違いはPCのキーボード配列そのままに利用できるということ。ファンクションキーはもちろんShiftやAlt、Ctrlなども扱えるだけでなく、Ctrlキーであれば一度タッチすると押下した状態がキープされるので、PCのように同時に押さなくても順番にタッチするだけで操作できます。

 タッチスクリーンはWindowsメニューの「Windows 簡単操作」フォルダに収納されていますが、いつでも呼び出せるようスタートメニューかタスクバーに登録しておくのがお勧めです。

マウスカーソルもタッチ操作できる「Tablet Pro」

仮想マウスでカーソルを操作できる「Tablet Pro」

 基本的にカーソル操作が前提となっているWindowsでは、どうしてもカーソルで操作したい場面もあります。例えばウィンドウやExcelのセルなどのサイズを変更する、マウスオーバーで表示されるメニューを選ぶ、といったタッチでは難しい、もしくはできない操作の時に役立つのが、ストアアプリとして提供されている「Tablet Pro」というソフトです。

 このキーボードは画面にタッチ操作できる仮想のマウスが表示され、画面のマウスカーソルをタッチで操作することが可能になります。二本指でキーボードの拡大・縮小ができるほか、画面の右側に常駐させたり、コピーやペースト、Alt、Shiftといった機能だけを表示するモードなど機能は多彩。どうしてもキーボードがないと操作できない……、というときに役立つソフトです。

 同じサイズ感で比較されやすいiPadと比べると、標準でフリックに対応していて片手でも操作でき、フルキーボードもマウスもタッチで操作できるという点で、文字入力の面ではSurface Goのほうが使いやすく感じます。カーブフリックが大好きだった筆者は久々に操作するカーブフリックを地味ながらも楽しむ日々です。